社会生活に必要な地下水源の開発、ダム・トンネルなどの建設工事、電力通信用施設の接地工事などにおいては、着工に先立ってその土地が目的に適したものであるかどうか予め地質の調査が必要であります。
地質調査に最も精確な方法は試錘(ボーリング)でありますが、大がかりで費用も大きな負担になると思われます。当社ではYOKOGAWA3244測定器を用い、土地の電気的特性を利用した比抵抗法(ウエンナーの四電極法)で地表面から測定します。
ウエンナーの四電極法の電極配置を下記に示します。
測定理論としては電極C1とC2の間に電源を接続して大地に電流を流します。そして電極P1とP2の間に生じた電位差を測定します。電位差の測定値をそのときの電流値で割れば接地抵抗値Rが求まります。電極間隔をa(m)とした場合、大地抵抗率ρ(Ω・m)を次式で求めることができます。
ρ=2πaR (Ω・m)
このウエンナーの四電極法により、測定用の電流が浸透した深さまでの抵抗値の平均値が得られます。電極C1とC2の間隔を大きくすると、それだけ深く電流が浸透し、深い層の抵抗率が測定値に影響を及ぼします。
ウエンナーの四電極法による測定状況